ますます、
認知症の方が増えている。それにつれて、介護や自動車事故など、
社会的に大きな問題になっている。
まず、
認知症とは一体どんな病気なのか、しっかり理解してもらいたい。
脳自体が萎縮する
アルツハイマーや、脳血管が詰まったりして送る
脳血管性認知症等原因にもいろいろあるが、症状としては、簡単に言うと、
記憶がなくなっていく ということである。
つまり、最初のうちは、すぐ前に行ったことを忘れてしまうことに始まり、そのうちに、電化製品の使い方を忘れる等、日常生活を送る上で支障が出てくるようになり、ひどくなると、入浴の仕方、着替えの仕方、トイレの仕方等を忘れ、日常生活全般に介助が必要になってくる。
では、認知症の人たちにどのように接すればよいのだろうか
認知症が記憶障害であるということを理解すれば、おのずと対応は見えてくる。認知症は進めば進むほど、本人は、何をするにも分からなくなってきて
すごく不安になるということである。そのためいろいろな不可解な行動を起こすようになる。
どうしたらよいか、うろうろ歩き回ったり、周りの人に、苛立ちを募らせたり
する。これも、病気の前のその人の性格に大きく影響する。
そこで、対応の仕方だが、いちいち、その人の行動に対し、
説得することはまったく無意味であるばかりか、余計苛立ちを強めることは容易に理解できるだろう。どんなに理解不可能な行動や言動に対しても、対応者はその人に
記憶がなくなっているんだということを理解し、
暖かく接する ことが重要である。
言葉を変えると、その人に
振り回されることが、よい対応の仕方であり、それによって、
本人に納得してもらうことが大事なのである。つまり、
説得より納得を心がけてもらいたい
一つ付け加えれば、このような対応は
家族には大変難しいということである。感情的なしこりが残ったり、その人の病気が心から信じられないからである。
認知症の対応には、
専門の介護職に任せるのが、結局は懸命な対応と言えるだろう。