今日はまず、
介護保険の要介護認定がどのように決まるのか、改めて復習しておきたい。
まず、要介護認定を受けたいという
申請を出す。そうすると、
認定調査員がその方の居宅に出向き、
身体的、精神的状況を調査をする。
その調査を元に、
コンピューターが要介護度を判定する。これを
一次判定という。
その後、
介護、医療の専門家5名が集まり、
介護認定審査会が開かれ、一次判定が妥当かどうか協議する。
その際、
調査票と、その時の詳しい状況を記した
特記事項、それから、
主治医より出された意見書を参考にする。
そこで出された要介護度が
二次判定である。この要介護度が最終的に申請者に通知される。申請が出てからこの間
約1ヶ月である。
ところで、この
介護認定審査会は、1組だけでなく、神戸市内だけでも
何十という審査会がある。
それぞれの合議体で
判定の仕方が異なっていては、公正な審査とは言えない
ところが、現実は、合議体によって
かなりばらつきがある。
そこで、この
合議体によるばらつきをできるだけ無くすため、
介護認定平準化委員会という会議でその対策が話し合われる。
前置きが長くなったが、本日この会議が行われた。
今日の焦点は、
すべての合議体に審査してもらうサンプル事例をどれにするかということであった。
今回の事例では、
完全な寝たきり状態で一次判定で「要介護4」が出ている事例、一次判定では「自立」ではあるが、軽い認知症がある事例、一次判定で「要支援1」であるが、実態はおおむね自立していると思われる事例、その他2事例につき討議を行った。
この会議では
5名の参加で行われたが、なかなか
良い意見が出て
、おおむね意見がまとまり、来年早々に、このうち4事例について審査してもらい、
平準化を図ってもらえるよう教育することになった。
とは言うものの、人間のやることであり、ある程度の
解釈の違いやら、
調査票に書かれた内容から推察するという限界もあり、なかなか、
完璧な平準化を図ることは不可能だと思われる。